酸素カプセルの研究結果

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筑波大学の研究

活性酸素の影響

活性酸素が過剰に産生されてしまうと、活性酸素と抗酸化能力とのバランスが崩れ、細胞の傷害を起こしますが、それは結合型酸素カプセルの例、当院が扱っているのは溶解型酸素カプセルなので、活性酸素の過剰な産生は起きません。

今回は結合型酸素カプセルについての研究結果になりますが、酸素カプセルにて酸素量が増えると同時に活性酸素も増え、活性酸素が持つラジカルによってDNA損傷(酸化的ストレス)が増大する可能性について研究した結果、1.3気圧、50%濃度酸素の吸入では酸化ストレスの変動は全く問題にならないことが判明しました。

群馬大学の研究

生理学的効果の検証

酸素カプセルにて1.3気圧、酸素濃度50%の状況下で毎分8リットル被験者に吸入してもらい、吸入してから3分後に自転車エルゴメーターによる10分間の運動をした後に動脈血より採血し、動脈血酸素分圧(PaO2)及び動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)を分析した。

その結果、通常の大気圧状況下と比較して、1.3気圧下で50%濃度の酸素を吸入した方が、約2倍の安曽が血中に溶け込んでいることが判明した。

運動の血液生科学データに及ぼす影響

1.3気圧、酸素濃度50%で吸入しながら、自転車エルゴメータによる1日30分の運動、心拍数100~120回/分程度、週2回以上の運動を実施(30日の期間中)、運動した翌日の18~19時に測定した結果、

中性脂肪、総コレステロール、LDLコレステロール、血糖値のうちいずれかに研究前よりも20%以上の変化を認めた。

喫煙により増加した血中の一酸化炭素の排出

たばこの煙に含まれる一酸化炭素は4~6ppmで、これは車の排気ガス中の6~8ppmに匹敵すると言われている。

喫煙により一酸化炭素が取り込まれると、一酸化炭素は強力にヘモグロビンと結合する。

ヘモグロビンは体の隅々まで酸素を運ぶ役割を持っているが、一酸化炭素のヘモグロビンとの結合力は酸素に比べ約240倍も強力なので、全身への酸素運搬が阻害され、全身的な酸素欠乏を引き起こす。そうすると十分な酸素を細胞に送ることができなくなるので腎臓は赤血球の増加を促す物質を分泌するため、赤血球(ヘモグロビン)が増加し、血液が流れにくくなりドロドロ状態になる。

毛細血管の血液から組織への移動は、酸素分圧の高い血液から低い組織へ移動する。酸素カプセル内では動脈血酸素分圧上昇により、血液と組織との間に大きな圧力差が生じ、酸素の拡散速度が加速される。

周囲の組織中の窒素や他のガスは、血中に移動し肺から洗い出すことができる。

この効果は、医療用の高気圧治療装置として、一酸化炭素中毒やガス塞栓症に対する治療に応用される。

この効果を利用すれば、酸素カプセル内の環境下で喫煙によって吸入される一酸化炭素を通常より早い段階で排出できる。

一酸化炭ヘモグロビンの減少傾向を比較した結果、

45分間で大気圧空気吸入では5%減少したのに足して、酸素カプセル使用時では25%減少した。

ゆえに、酸素カプセルは生体にとって有害な一酸化炭素を排出するのに有効であることが分かった。

東京医科歯科大学の研究

運動負荷における高気圧酸素吸入による効果

高気圧酸素を吸入しながら有酸素運動をした場合と、大気圧環境下で空気を吸いながら有酸素運動をした場合による効果を比較した。(被験者20名30分間同様の運動、2カ月間)

体重、体脂肪率、CT、による腹部の内臓脂肪と皮下脂肪の断面積などを調べた。

その結果、大気圧環境下では20症例のうち5例が腹部の内臓脂肪面積が減少した。

それに対し、高気圧酸素環境下では20例のうち14例が減少した。消費カロリーに関しても高気圧酸素環境下の方が有意に高かった。

その結果から、高気圧酸素環境下では、より効果的な運動が可能であり、運動能力が低下してしまった人に対しては特に有効であることが分かった。

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