テニス肘の治し方

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テニス肘(ひじ)とは、

バックハンド肘ともテニスエルボーとも言いますが、それは一般用語で、医学用語では【上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)】と呼びます。

上腕骨外側上顆周辺の炎症ということです。

この骨の部分には靭帯や筋肉の他、細かい神経も通っているため、一度炎症が起こるとその神経(橈骨神経、正中神経)を圧迫し、運動だけでなく日常生活でも痛む状態が続き、なかなか痛みが取れないといったように難治性になることがあります。

テニス競技で発症するケースが多いことからテニス肘と呼ばれています。

今回はそんなテニス肘の治し方のポイントを書いていきます。治し方のポイントを知るために、まずはテニス肘になる理由から解剖していきましょう。

テニス肘になる理由(原因)

肘の関節は曲げ伸ばしがメインの関節です。つまり”捻り”や”側屈”に弱い関節なのですが、テニスでボールを打ち返すインパクトの際、肘に弱い捻りや側屈の力が何度も加わっていると肘は耐えられなくなり、炎症という形で肘関節が悲鳴を上げます。

その状態が続くと最初は靭帯や筋肉が炎症を起こし、進行していくと靭帯の断裂や骨折、神経絞扼〔(しんけいこうやく)※神経を圧迫する事〕を起こします。

特に年齢の若い成長期の選手はまだ骨も柔らかいので、あまりにも筋緊張が長期間続くと筋肉が骨を引っ張り疲労骨折や剥離骨折を起こすケースがあります。

また、中年層ではテニス教室に初めて通い、その競技に必要な柔軟や筋トレを行わずにレッスンで過負荷がかかり発症するケースが多く、40歳代では時に両腕に出ることもあります。

症状

肘外側の痛み・熱感・圧痛、上腕や外側への放散痛、手関節の脱力感、前腕伸筋群の運動で疼痛増強、物をつかむ・持ち上げる・パソコン作業時痛などがあげられます。

治し方

当院での治療方法はテニス肘用の医療機器を投射していきます。

前述したように症状が進行すればするほど骨や神経の症状が出てきますので、表面的なマッサージではなく、専門の医療機器を投射して治療経過を診ていきます。

治療ポイントは肘筋(ちゅうきん)、回外筋(かいがいきん)です。

回外筋↑

この二つの筋肉に問題が起きているケースが多く、特に回外筋の中を橈骨神経が貫通するので、肘部での絞扼性神経障害の原因となります。

医療機器 + コンプレッションストレッチで癒着(ゆちゃく)・瘢痕(はんこん)を改善していきます。

まずは痛みを止め、そのあとで肘関節以外の関節(肩関節など)の柔軟性を上げ、肘関節にかかるストレスを減らしていきます。

テニスなどの運動を再開すると再度患部に負担がかかるので、練習中にいかに肘にかかるストレスを減らすかという課題にも目を向けなければいけません。予防のためにサポーターを付けましょう。

 

 

※数回治療し、症状改善診られない場合は、離断性骨軟骨炎〔微少損傷の繰り返しにより関節軟骨などの一部が剥離し、関節障害を起こしたもの。肘・膝に多く、肘では上腕骨小頭部、膝は大腿骨内顆部に多い〕や靭帯部分断裂などの可能性があるため、その際は専門医に必ず紹介状を書きます。その後は医師との連携で患者様の治療をしていきますので、安心して通院していただけます。

 

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